2011-3-11 を忘れない

原発古里喪失訴訟 初の二審判決。仙台高裁、東電の過失みとめ賠償増額 

原発古里喪失訴訟 初の二審判決、東電の賠償増額 仙台高裁

東京電力福島第1原発事故で古里が失われたなどとして、福島県双葉郡の住民ら216人が東電に計約24億9000万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、仙台高裁は12日、213人に計約6億1000万円の賠償を命じた一審福島地裁いわき支部判決の認容額に、計約1億2000万円を上積みして支払うよう東電に命じた。原発事故を巡る東電の対策については「津波対策の先送りは誠に痛恨の極み」と厳しく指摘した。
原発事故による避難者らが東電や国を被告にした全国約30の同種訴訟で初の高裁判決。東電の対応の是非や、住民側が主張する古里喪失の慰謝料が国の賠償基準の中間指針を超えて認められるかが主な争点だった。
小林久起裁判長は、政府機関が2002年に発表した地震予測の長期評価などを根拠に、東電が遅くとも08年に巨大津波襲来を認識できたとし「対策工事の計画や実施を送りした」と強調。東電の過失を事実上認め、慰謝料を増額すべき事情と判断した。
高裁は古里の喪失や変容による住民の精神的な苦痛を認め、(1)避難を余儀なくされたこと(2)避難生活の継続(3)古里喪失-に分類し慰謝料を算定した。
古里喪失に対する慰謝料は原告1人当たり、居住制限、避難指示解除準備の各区域に100万円、緊急時避難準備区域に50万円をそれぞれ認定。一審の認容額から両区域に同額分を上乗せするよう命じた。帰還困難区域は600万円が相当とし、東電が賠償済みの金額などを控除し、上乗せの対象としなかった。
住民側は一審で計約130億円の損害賠償を請求。控訴審では、1人当たり古里喪失分500万円と避難分として月5万円の各慰謝料など計約18億8000万円を一審の認容額に上乗せする賠償命令を求めた。
18年3月の一審判決は古里喪失と避難の各慰謝料を合算して賠償額を算定。帰還困難、居住制限、避難指示解除準備の各区域の住民に150万円、緊急時避難準備区域の住民に70万円のそれぞれ中間指針を超える賠償を東電に命じた。
 決終了後、原告弁護団長の米倉勉弁護士(東京弁護士会)は「慰謝料額に不満はあるが、東電の悪質性を認めてくれた。一審の判決を克服することができた」と語った。東電は「判決内容を精査し、対応を検討する」との談話を出した。河北新報2020年03月13日

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コメント 2 件

ごじゅうから より:

3月12日仙台高裁のふるさと喪失訴訟控訴審判決をじかに聞きたいと思って傍聴券の抽選にならびましたがはずれてしまいました。新型コロナ対応の影響で一般の傍聴席は19席に限定されたようで、私は314番。大変な高倍率で、残念でした。新聞報道等で知った限りでは、限界はあるものの、原判決を乗り越えて東電の過失を認め、ふるさと喪失の損害を独立して認定したうえでの慰謝料上乗せという判決内容は、今後に続く同種の訴訟に道を開くうえで大きな意義のあるものとのこと、原告団や支援の方々のご労苦が報われてうれしいです。(ゴジュウカラ)

ポエム より:

このたびの仙台高裁の判決は原告団の訴えに心をよせ、公正に判断したものだったとうれしかったです。原告団の事務局長金井直子さんは、わが東久留米市で育ち久留米高校を卒業した方だったため、他人ごととは思えず、公正な判決を求める署名活動にもできるかぎり協力してきました。この裁判で、原発事故による故郷喪失や故郷の変容がいかに人々の生きる力の源を奪うものかが明らかになりました。故郷喪失に慰謝料を認定したことは大きな成果だと思います。この判決を起点に金井さんたちは次の闘いへ新しい一歩を踏み出すことになります。これからも応援していきたいと思います。

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